
1.朝の一歩でかかとが痛いとき、まず変えること
痛みを我慢して歩き続けず、立つ・歩く時間を短くし、かかとを支える靴に見直します。足底腱膜炎では、朝や座った後の歩き始めに痛みが出ることがあります。歩くうちに軽くなっても、そのまま長く歩けば再び強まる場合があります。[1]
仕事で立つ時間が長い方は、座れる作業を間に挟む、買い物を一度にまとめず歩く距離を減らすなど、今の生活で変えられるところから調整しましょう。ランニングなど、痛みを強める運動はいったん控えます。
靴は、足に合い、かかとにクッションがあり、足のアーチを支えられるものを選びます。家の中でも硬い床を裸足で長く歩くことは避け、中敷きなどが必要かは医師や専門家に相談してください。[1][5]
2.足底腱膜炎の特徴と、受診の目安

かかとの痛みだけで足底腱膜炎と決めることはできません。ケガの後から強く痛む、足の形が変わった、体重をかけられず歩けない場合は、早急に整形外科などを受診してください。強い腫れや熱感、発熱がある場合も、セルフケアから始めず医療機関に相談しましょう。[3]

足底腱膜は、かかとから足の前方へ伸び、足のアーチを支える組織です。急に運動量が増えたこと、立ち仕事、ふくらはぎの硬さなどが関係しますが、はっきりした原因が分からないこともあります。「体質」や「使い方」のどちらかだけで説明はできません。[1]

朝の一歩、長く座った後、仕事や運動の後など、いつ痛むかを診察で伝えてください。レントゲンは骨折などを確認する検査です。異常が見つからないことだけで、痛みの原因が筋肉だと決まるわけではありません。[2]
悪化している、しびれや感覚の鈍さがある、日常生活に支障がある場合や、対処を続けても2週間ほど改善しない場合は受診してください。糖尿病があり足が痛む方も、早めの確認が必要です。[1]
3.当院では、痛む場面と足の動きを確認します

からだ鍼灸整骨院では、いつから、どの動作で痛むのか、仕事や運動でどのくらい足を使うのかを伺います。そのうえで、姿勢や歩行、足首などの動き、筋肉・筋膜の状態を確認します。

状態に応じて、トリガーポイント鍼や筋膜リリースを行い、生活での負担の減らし方やセルフケアをお伝えしています。触診や動作の確認だけで、すべての原因を特定できるわけではありません。必要な検査は医療機関で受けていただきます。
4.自宅で行う足裏とふくらはぎのケア

受診を優先する症状がなく、運動を止める指示を受けていない場合の方法です。痛みを我慢して伸ばさず、できるものから試します。
足裏を伸ばす
椅子に座り、片足を反対側の膝に乗せます。足の指を持って、自分のすねの方へゆっくり反らします。足裏が軽く伸びる範囲にとどめてください。朝、歩き始める前に行う方法もあります。[2]
ふくらはぎを伸ばす
壁に両手をつき、片足を後ろへ引きます。後ろの膝を伸ばし、かかとを床につけたまま、前の膝をゆっくり曲げます。反動をつけず、ふくらはぎが軽く伸びるところで戻します。[4]

ボールで足裏を転がす場合も、座ってアーチに軽く当てる程度にします。痛むかかとを強く押す必要はありません。痛みやしびれが出る、終えた後に症状が強まる場合は中止し、方法を確認してください。[4]
5.歩く量を戻すときに確かめること

痛みが落ち着いてきても、いきなり以前と同じ距離を歩いたり走ったりしないようにしましょう。短い時間から戻し、歩いている間だけでなく、終えた後や翌朝の痛みも確かめます。増やした後に痛みが強まるなら、いったん量を減らして相談してください。
相談時には、「何分ほど歩くと痛むか」「翌朝はどうか」「どの靴を履いたか」を伝えると、生活の負担やケアの方法を見直しやすくなります。回復の経過には個人差があり、特定の回数や期間で改善を約束することはできません。
6.筆者紹介

からだ鍼灸整骨院 代表 長野 圭佑
保有資格・研修等
- 鍼灸師・柔道整復師(国家資格)
- NESTA PTI(パーソナルトレーナー)
- アクティブリリーステクニックマスタープロバイダー
- 臨床トリガーポイント
- TPI(タイトリストパフォーマンス研究所)
ケガの後の痛みや腫れなど、朝の一歩以外にも気になる症状がある方は、片方のかかとが痛いとき、揉む前に確認したいこともご覧ください。
参考資料
一般向けの情報です。個別の診断や治療指示に代わるものではありません。資料確認日:2026年10月6日。
- NHS「Plantar fasciitis」 — 朝や休息後の痛み、立つ・歩く量と靴の調整、受診の目安。
- AAOS「Plantar Fasciitis and Bone Spurs」 — 足底腱膜のストレッチ、診察と画像検査の位置付け。
- NHS「Heel pain」 — ケガ後の強い痛み、変形、歩けない場合などの受診。
- AAOS「Foot and Ankle Conditioning Program」 — ふくらはぎのストレッチとボール運動、痛みがあるときの中止。
- Royal Orthopaedic Hospital「Heel Pain Service」 — かかとを支える靴・インソールと、状態に合わせた運動の選択。





